2015/07/21
インプラント症例

前歯インプラント 30代 男性

主訴 

前歯が折れたので診て欲しい。

治療計画

左上前歯が食事中に折れたとのこと。虫歯が深く歯の破折があり保存困難と説明。

抜歯後の治療は ①両サイドの歯を削るブリッジ ②一本だけの部分入れ歯 ③インプラント の3つの選択肢があり、それぞれの利点欠点を説明。

患者様は長期的な予後を見据えてインプラント治療を選択。

治療期間 6ヶ月

【初診時】正面観 

前歯のクラウンが外れ、根元から折れてる状態。

【初診時】咬合面観 

頬側はほとんど歯が残ってない上に、垂直性の歯の破折が認められる。

<抜歯後1ヶ月の正面観> 

粘膜の治癒は完了。普段は仮の入れ歯を入れてます。

 

<抜歯後1ヶ月の咬合面観> 

粘膜の凹みはあるも治癒は良好で、インプラントを埋入出来る状態。

インプラントをオペ前に、CTにて骨の状態ならびにオペ内容を説明。頬側に骨の欠損が認められ骨造成(GBR)が必要。オペは1時間を予定。

*術中の写真は白黒に編集しております。

<術中> 

インプラントが骨の中に完全に埋まっておらず、骨の高さ・量の不足を確認。

<術中>

骨量の不足した部位は人工骨Bio-Ossにて補填後、遮断膜Bio-Gideにて被覆後、縫合する。1〜2週間後に抜糸を行う。

<術後3ヶ月、仮歯セット時> 

スクリュータイプの仮歯をセット。2〜3ヶ月かけて粘膜の調整と成熟をはかる。歯と歯茎が自然に見えるように微調整を行い、審美面の向上を行う。

<術後6ヶ月、仮歯セット後3ヶ月> 

仮歯により粘膜の調整と成形が完了。最終的なセラミッククラウンを型取りする段階に至る。 

前歯の治療は機能面だけでなく、審美面(見た目)も治療の成功を語る上で重要な要素となります。十分な骨がある場合、奥歯のインプラントは2ヶ月ほどで最終補綴物(かぶせ)が入りますが、前歯の場合粘膜の移植や仮歯による粘膜の調整が必要なので、最終補綴物まで半年ほどかかります。 

インプラントは3つのパーツ ①インプラント ② アバットメント(インプラントとクラウンをつなぐ土台の部分 ③補綴物(クラウン;被せ物と言われる部分)で構成されています。 今回は前歯のインプラントなのでアバットメントは審美性に優れたジルコニア(白いアバットメント)を使用。その上にジルコニアベースのセラミッククラウンをセットします。

ジルコニアアバットメント装着。

歯茎の高さが横の歯と同じ高さ(対称性)であることを確認。

クラウンセット時。

見た目に違和感なく、他の歯とも調和がとれている状態。

 

 

拡大写真。

審美面でも満足のいく結果を得られた。

レントゲン像。

インプラント周囲の骨は安定し、この状態を維持するようメンテナンスに移行。

治療は半年と長期に及んだが、患者様は治療結果に満足しているとのお言葉をいただきました。今も三ヶ月に一度定期的に受診され、良好な状態を保っています。

一般的に、前歯より奥歯でインプラントをされるケースが多いという実感があります。前歯は事故などの外傷で抜歯に至る場合が多く、その場合インプラントにするかブリッジにするか迷われると思います。当院では患者様が治療方法の利点欠点を十分ご理解していただいた上で、診療をすすめてまいります。当然ですが、治療方法の強制や高額な診療の押し売りなどは一切行っておりません。インプラントを選択される方もいますし、保険の効くブリッジや入れ歯を選択をされる方も多くいらっしゃいます。患者様が治療内容やそれに伴う費用をご理解いただくための、治療方法の提案や説明を重視してます。

セカンドオピニオンをご希望の方、インプラントやブリッジなど治療でお悩みの方は、大阪市東住吉区のひだまり歯科クリニックに是非ご相談ください。

ひだまり歯科クリニック(近鉄 針中野駅徒歩1分  地下鉄 駒川中野駅徒歩10分)

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